瑠璃色の手帳

沼の深さを日々実感しています。

さようなら、日下くん

そして、誰もいなくなった

 

最終回を迎えましたね。次はどうなっちゃうの!?とワクワクするドラマでした。

久々に1話から最終話まで挫折しないで見られたなぁ。

早くも日下ロスで、日下くんのことばっかり考えて仕事が手につきません(仕事しなさい)

旧藤堂家のシーンをリピートする手が止まりません(寝なさい)

 

癒しの存在なのかな~と思っていた日下くんだけど、徐々に不穏な雰囲気を出し始めて、一気にグレーから黒へ。

 

まさかそんなわけって思ってたけど、考えてみれば怪しいところはたくさんあったわけで。

 

実行犯は日下くんだけど、終わってみれば一番の元凶はお母さんだったんだなぁと。

 

今でもお母さんは日下くんを愛してたのかな?罪悪感はあっただろうけど、それを愛してたからとすり替えていいのかな。

捨てられたと思われててもおかしくないし、本当に愛していたとしても、日下くんは素直に愛を受け取れないくらい絶望していたのではないだろうか。

でも、だからといって日下くんがやったことは決して良いことではないし、いくら新一くんを恨んで計画を企てたって、成功しても失敗しても幸せにはなれない。

ただただ哀しくて、2億円のその後も、ハッピーエンドな新一くんのラストも全然入ってこなかった。

 

新一くんは「お母さんを取られた恨みを晴らすため《だけ》にこんなことを?」みたいなことを言っていたけど、日下くんにとっては立派な動機だし、それが全てだったんだよね。お母さんに対する思いが強かったんだよ。お母さんの本当の愛が欲しかったんじゃないかな…

 

お母さんが日下くんを刺した理由が『これ以上血の繋がった息子に罪を重ねてほしくない』ってことだったら。

少しは救われるかもしれない。

 

自分のシャツをかけて去った日下くんはお母さんを許したのかな?許すって難しいけど、母への思いは憎しみだけじゃなかったって思いたい。

 

日下くんはあのあとどこに行ったんだろう。君の思い描いたラストだった?

彼は最後まで一人ぼっちだった。躊躇なく人を殺し、騙し、唆す。人を信じず、孤独に闘っていたのかな…日下くんの26年って何だったんだろう。何故こんなに歪んでしまったんだろう。復讐のためだけに生きるなんて哀しい。

 

日下くん視点のスピンオフやらないかな?とても見たいよ。

 

でも、ここまで日下くんのこと考えられるのは、伊野尾くんの演技がすごかったから。

 

演技の良し悪しが語れるほど演技を知り尽くしてるわけではないけれど、伊野尾くんの演技はグッときた。伊野尾くんのこと知らない人も掴めるような演技をしていたと思う。

 

伊野尾くんって、そんな表情も出来るんだ!そんな声も出せるんだ!って驚いた。特に、旧藤堂家でのやりとりは、黒木さんにも藤原さんにも劣らない怒気迫る演技だった。日下瑛治は本当に存在するって錯覚するくらい伊野尾くんは日下くんだった。

 

 『そして、誰もいなくなった』で多くのことを学んだんだろうなぁと思います。まだ演技の経験は浅いけど、経験を積んだらもっともっと魅力的な俳優さんになれると思う。

 

私は『そして、誰もいなくなった』を見て改めて伊野尾くんが好きだなって思った。

もしもまだ伊野尾くんを知らなかったとしても、きっと日下くんを演じる彼に恋をしただろう。

 

やっぱりタイミングの違いはあれど、私は伊野尾くんにはまる運命だったんだなぁ。

 

氷室くんと日下くんの間に演じたピーチガールのカイリくんはどんな顔を見せてくれるのか、今から楽しみです。