瑠璃色の手帳

沼の深さを日々実感しています。

母と伊野尾ちゃん

私の母はジャニヲタではない。自発的に情報を仕入れているわけではないし、CDやDVDを買うこともない。でも、好きなジャニーズはいる。KinKi Kidsと嵐の大野くんである。

 
私が見たいというのもあるが、大野くんが好きな母のためにも、嵐の出ている番組は色々録画してきた。
母も忙しいので、録画を消化するのはだいたい休日だった。たまに見るのを忘れていて、「録画してあるから見てねー」と言っていた。それが日常だった。
 
先日帰宅したら、母が、録画した『クイズなりきりアニマルパーク』を見ていた。放送の翌日の話である。録画を見ていることに何も問題はないのだが、この日母は休日ではない。
 
え?休みじゃないのにチェックしてる!?
 
チェックするのが従来より早すぎて正直驚いた。しかし、最近の母の様子を振り返ったら驚くことじゃなかった。母の発言で振り返ってみる。
 
①「千秋楽のワイドショー見た?あの猫とかウサギのやつやっぱり着ぐるみだったよ!すごく可愛かったよ。爽やかな可愛さだった。あと動きやすそうだった!みんなノリノリで楽しそうだった!」
帰宅後速攻で報告された案件。私は朝見られなかったので後からチェックしたが、報告時の母のペトラへの熱量がすごかった。ペトラは一回だけ一緒に聴いたのだが、バッチリ覚えていたらしい。
 
②「伊野尾ちゃんが先頭で歩いててさー、伊野尾ちゃん!って思った。でも、いけると思ったら急に推されるの怖いね。怖い世界だね。」
伊野尾ちゃんの過去の見切れぶりを一緒に学んでいるので、メンバーを引き連れて移動する姿に感動していた。と同時にプッシュされてることに恐怖を感じたようだ。
 
③「新曲出るんだね!朝ちょっと流れてたよ。伊野尾ちゃんがいい感じで映るんだよー!」
キミアトラクションのPV解禁の時。伊野尾ちゃんのソロがあるとか、伊野尾ちゃんがよく映るとか、伊野尾ちゃんが相変わらず可愛いとか・・・伊野尾ちゃんの名前しか出てこなかった。
 
④「まだ青年だね。」
全国へJUMPコンのDVDを見せた時。まだ黒髪だった伊野尾ちゃんへ一言。お母さん、まだもなにも、伊野尾ちゃんは今も青年ですからね。
 
 
⑤「カレーの曲で伊野尾ちゃんがどこら辺を移動してるのか覚えたよ。」
Mステ10時間SPのジャニーズメドレー①を知らぬ間にかなりの回数リピートしたらしい。母は“君が好きだよ”の伊野尾ちゃんがお気に入りなようで、そこをリピートするために巻き戻しの技術が上がったとアピールされた。
 
⑤「お兄さんチームの良さがわかってきた。」
smartのBESTコーナーを見せた時。この中では八乙女くんしか知らないと言っていたのに、コントにすごく食いついていた。今ではお兄さんチームのユルさがいいと言っている。(母はなかなかBESTの名称を覚えてくれない。ちなみに7は若い子チームと呼んでいる。)
ちなみに、この時点ではまだ伊野尾ちゃんに食いついてなかった。
 
そう。最初は全然食いついてなかったのだ。
 
Chau#を見せた時は「女の子みたいで可愛いね。」と言っていたけどそれだけだったし、殺せんせーションズを見せて「伊野尾ちゃんセンターだよ!」と言っても「ふーん。」って感じだった。
 
その後、大学の話、建築の話、白米の話、ラジオの話、トマトの話などをしていくうちに、「伊野尾ちゃん面白いね。」という評価に変わった。そして、Come On A My Houseでメロメロになったようだ。
 
Come On A My Houseは母がデビュー曲以外で唯一知っていたJUMPの曲なので、この曲の一般認知度の高さに改めて驚く。こういった一般認知度の高い曲があるのは強みだし、SPの場面で披露出来たのは良かったと思う。
 
そんなこんなで伊野尾ちゃんにハマった母は、先日のリトラでキミアトラクションが披露されたときも、伊野尾ちゃんがよく映ることを喜んでいた。放送終了後、「JUMPが出る回の録画忘れないでね!」と釘をさされた。
 
か、完全にハマっている!!
 
伊野尾ちゃんの名前を初めて言ったときは
「へぇー。珍しい名字だね。ほら、あの、地図作った人と同じ?」
「いや、違う違う。それは伊能(いのう)だよ!」
という感じだったのに!
最初は9人も覚えられないと言っていたのに、今やメンバーの名前も完璧だし。
母が伊野尾ちゃん以外のメンバーにどういう印象を持っているのかとても気になるので、近々インタビューしてみたい。
 
伊野尾ちゃんの不思議な魅力が一般層に与える影響はまだ未知数だが、私が思っているよりずーっと大きいのかもしれない。
 
最初は『時代が伊野尾に追い付いた!』というよりも『眠れる獅子がついに本気出した!』というイメージだったが、活動を追ううちにイメージが変わってきた。
伊野尾ちゃんは『推されているから目立とう』ではなく、自分のペースを持っているように感じる。推されてるから本気出しましたという感じではない。容姿はちょっと変わったが、本質は変わらず、今も昔もマイペースな子なんだろうなと思う。革命の渦中にいながら変わらず前に進めるのはすごいと思う。
 
テレビなどで目にする機会が増えたことで、昔から持っていたであろう伊野尾ちゃんの魅力がお茶の間に届きはじめた。変わらぬ伊野尾ちゃんが発見されるということは、やっぱり時代が伊野尾ちゃんに追い付いたのかもしれない。
 
JUMPの最終兵器は今後どのような姿を見せてくれるのだろう。ますます目が離せない!母と一緒に見守っていきたいと思う。